2020年05月15日

第101話 日本海海戦P1

リーム王国 王都 ヒルキガ グラ・バルカス帝国基地

 基地において、日本攻撃作戦に関する会議が開催される。
   グラ・バルカス帝国陸軍航空隊空将  マキナ
   グティーマウン超重爆撃連隊作戦部長 アーリ・トリガー
   帝国海軍本部第44任務部隊司令長官 ゼム
 を初め、帝国幹部が並ぶ。
   末席にはリーム王国王下直轄大将軍  リバル
 他
  リーム王国海軍、陸軍、竜騎士団長達、軍の錚々たる幹部達が顔を揃えていた。
 
「それでは、日本本土攻撃作戦概要の確認と、今後の大方針をご説明します」

 作戦会議室には、リーム王国が転移初期に入手した日本国の地図、そして空撮された地図が広げられていた。
 帝国軍本部の幹部が説明を開始する。

「現在航空機に関し、リーム王国王都基地に陸軍航空隊第1大隊と、超重爆撃連隊34機、北部航空基地に123機、西部の都市、アリーナ航空基地に陸軍航空隊第2大隊と超重爆撃連隊43機がある」

「まずはリーム王国竜母艦隊に、北回りで日本国方面へ向かってもらう。
 リームの竜、航続距離や速度、交戦性能はとるに足りない。離陸するために本土まで接近しすぎるため、当然日本はこれを探知し、迎撃してくるだろう。
 竜が出撃出来る距離まで近づく事が出来れば即時出撃する。
 リームの竜は、日本上空に到達出来ればそれでよい。
 お前たちの戦力には期待していない。あくまでも攪乱が目的だ。
 呼応して陸軍航空隊及び超重爆撃連隊が出撃、最短距離で日本本土に向かう」

 話は続く。

「日本国は我が国と同じ転移国家である。
 軍本部は、敵を近代軍との評価し、警戒するよう通達を出した。
 つまり、ケイン神王国と同程度の脅威度と判定し、最大限の警戒をもって臨む作戦となる」

「バカな、この世界でケイン神王国と同程度の敵がいるだと?」

「警戒しすぎなんじゃないか」

「カルトアルパスの海戦では日本軍の巡洋艦は取るに足らないと出ていたが」

 場がざわつく。
 常に現場に身を置いていた軍人達にとって、日本国がケイン神王国並みという軍本部の評価は受け入れがたいものがあった。

 ムー国の陸軍基地、バルクルス陥落は軍部でも隠しようが無く、陸軍の油断による汚点として広く知られていたが、ムーの都市オタハイトを急襲した本国艦隊敗北については箝口令が敷かれ、海軍の、特に前線にいる物達は知らない。

 バルクルス陥落は、軍本部の幹部クラスは日本国の強さを再評価し、恐怖さえも感じていたが、荒唐無稽だった報告には対応のしようが無いものも含まれていたため、前線の幹部達には知らされてはいなかった。
 また、士気に影響があってはならないとの視点から、先日帝国海軍先遣隊が日本の攻撃によって全滅したとの情報についても、彼らは知らない。

 本部の幹部は続ける。

「マキナ空将、陸軍航空隊にあっては敵レーダー網をかいくぐるため、海面に近い超低空で日本本土に向かって頂く。
 護衛戦闘機も合わせて超低空で向かう。
 航空隊は日本領土に到達直前に上昇し、福井県あらわ市を爆撃離脱する。
 また、超重爆撃連隊作戦部長アーリ・トリガー殿には、グティーマウンの超高性能を存分に生かしてもらうため、対流圏のさらに上、成層圏……敵の刃が届かぬ超高空から日本へ向かい、内陸に侵攻、大都市名古屋を灰にして頂きたい。
 これは陸軍航空隊の攻撃機を遙かに超える超重爆撃連隊の圧倒的投射力、超高空航行能力、そして戦闘機を超えるほどの圧倒的なる速度が成せる作戦である」

 説明はつづく。

「また、海軍第44任務部隊については本日夜出撃し、無線封鎖を実施、明日日の出の作戦開始時には日本国から300kmの距離まで接近、航空攻撃が行われた場合、エアカバーはリーム王国から行い、出撃してくる敵海軍の迎撃にあたる。
 敵を迎撃出来きた場合はこれと交戦し、可能であれば最寄りの都市、福井県あらわ市を砲撃する。
 これは日本本土に帝国の刃が届くことを知らしめる作戦である。
 なお、我らが部隊の他、呼応していくつかの作戦を実行する予定がある」

 呼応して行われる作戦は、本国艦隊主力のナハナート突撃作戦であるのだが、軍本部幹部は具体的内容には触れない。
 詮索する者もいなかった。

タグ:日本国召喚
posted by くみちゃん at 21:31| Comment(36) | 小説