2021年06月25日

第114話反撃の異世界軍3P5

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 神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス

 軍務大臣シュミールパオと、国防長官アグラは夕刻であるにも関わらず、皇帝ミリシアル8世に謁見するため、アルビオン城にいた。

「皇帝陛下、急な報告をお許し下さい!!」

 彼等が足早に来る時点で急な報告であることは理解出来た。
 
「よい、急でなければ2人そろって急な訪問をする事はあるまい。
 約160代先の孫と遊んでいたので、少し気分を損ねたがな」

 いつもは整然としている皇帝の髭が少しゆがんでいる。ヒイヒイヒイが160回近く着く孫と遊んでいたところに呼び出されたため、皇帝ミリシアル8世は少しだけ不機嫌だった。

「日本国から外交部を通じて連絡がありましたので報告に上がりました」

「なんと?」

「ゴミ掃除は完了したとの事です」

「なるほど、艦隊派遣の報告も兼ねるか……詳しく聞こう」

 国防長官アグラ、軍務大臣シュミールパオは、皇帝ミリシアル8世に説明を開始する。


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タグ:日本国召喚
posted by くみちゃん at 01:19| Comment(3162) | 小説

第114話反撃の異世界軍3P4

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 グラ・バルカス帝国レイフォル防衛艦隊 旗艦 マルゼラン
 司令長官アンダールは旗艦の艦橋から、空母から次々と発艦する航空機を眺めていた。
 
「やはり我が軍は圧倒的だっ!!」

「はっ!!そのとおりでございます」
 
 参謀シビエが同意する。

「これで、統合基地ラルス・フィルマイナに日本軍が侵攻してきていたら、空で滅する事が出来るな」

「はい、先手を打つとはさすがでございます。
 敵もいきなり海の方向から大量の戦闘機が現れるのですから、たまったものではありませんな」

「そうだな、空母は力だ。
 シビエ、知っておるか?私は大艦巨砲主義者なのだよ」

「え??」

 シビエは困惑する。
 アンダールは空母至上主義で、大艦巨砲主義を否定している人物。
 そんな彼が大艦巨砲主義だと話す。

「大艦巨砲は砲を遠くに飛ばすアウトレンジが基本だ。
 空母は爆弾を数百キロに渡って飛ばすのと同様、つまり結局はアウトレンジ戦法の延長なのだ。
 つまり、空母こそ今後帝国が力を入れるべきであり、空母こそが力なのだ。
 日本軍もひねり潰してくれるわっ!!」

 ああ、なるほど。
 大艦巨砲主義を否定する強烈な皮肉だった。

「ははっ!!その通りでございます」

 アンダールは自分の言葉に酔う。

「我が軍は……圧倒的……ダッ」

 ダァァァァァァン!!!!

 突如として目視していた空母に衝撃が走る。
 最初に光りが走り、衝撃波が空気を振動させた。続けて猛烈な炎が出現する。
 炎は空母を包み込む程に大きくなり、上部に整然と並んでいた戦闘機や爆撃機をなぎ払う。
 なぎ払われた爆撃機の爆弾が誘爆し、炎は力をつけて膨らんだ。
 続けて耳を覆いたくなるほどの爆発音が起こり、鼓膜のみではなく、体ごと振動させる。

「リュウセイ被弾!!!」

 続けてもう1発、同じ空母中央部から爆発と共に炎が上がる。
 敵の攻撃を再度受けた証拠だった。

「ちくしょう!!!」

 2度に渡る対艦誘導弾の直撃を受けたペガサス級航空母艦リュウセイは機体を真っ二つに折り、乗組員を救助する暇も無く海に消えた。

「空母リュウセイ、轟沈!!!」

 外周に展開する駆逐艦隊が対空砲を打ち上げ始めた。
 
「ほ……報告にあった誘導弾かっ!!そんな」

 誘導弾が来るならば、発射母体が付近にいるはずだった。艦隊外周にも航空警戒機を飛ばしていたはずだ。
 
「敵の射程は150kmをさらに上回ると言うのかっ!!!」 

「ぐっ……対空戦闘!!!」

 アンダールが指示するよりも先に、戦艦マルゼランからも猛烈な対空砲が上がる。
 艦隊から打ち上げられる対空砲の雨、見た目は凄まじいが、もどかしいほど当たらない。

「空母ドラルゴ被弾!!戦艦ラス・セレナール、ガーネットスター被弾!!駆逐艦ハラヘイル、オルナカ、セルナーカ、ヒルツク轟沈!!!」

 艦隊の至る所で火の手が上がる。
 その炎はたったの1回で、艦を航行不能にするほどの威力を持ち、あまりにも大きい爆発を引き起こす。
 降り注ぐミサイルの雨。
 
「なんて……何てことだ……戦闘にならんではないかっ!!!」

 アンダールは圧倒的な戦力差を実感する。
 眼前で部下が万単位で死ぬ。
 日本国とグラ・バルカス帝国では、帝国と現地人以上に差があるのかもしれない。
 1撃で航行不能になる威力の攻撃をすべて当てるなど、反則にもほどがある。
 帝国の超戦艦グレードアトラスターの主砲が150km以上飛翔し全弾命中するようなものだ。
 
「おのれ日本軍め、おのれおのれ……おのれぇぇぇぇぇっ!!!」

 ガァァァァン!!!
 艦が激しく揺れる。
 アンダールは頭を柱に打ち付けた。

 敵誘導弾は戦艦マルゼランの側方を貫き、内部で爆発。
 主砲砲塔付近から黒い煙が出ていた。

「い……いかん!!!」

 次の瞬間、炎は弾薬庫に引火、高き火柱が海上に出現した。
 
 グラ・バルカス帝国旗艦マルゼランは艦隊を真っ二つに折って海に沈む。

 ほんの数分の出来事だった。
 たったの数分の攻撃で、威容を放ち、世界最強、永久無敗と言われた大規模艦隊が海に消えた。

 沈まなかった船は水の上で燃えるスクラップと化している。

 異世界を恐怖に陥れていたグラ・バルカス帝国レイフォル防衛艦隊は日本国海上自衛P-1編隊18機による対艦誘導弾の飽和攻撃を受け、駆逐艦3隻及び潜水艦を残して全滅した。

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posted by くみちゃん at 01:17| Comment(26) | 小説

第114話反撃の異世界軍3P3

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 艦隊東方向 アンタレス改戦闘機編隊

 隊長コルメダは、東の空を睨んでいた。

「ん???」

 何かが超高速で飛んでくる。
 全神経を目に集中してそれを見た。

 戦闘機では無い。しかし多くの物体が艦隊方向に飛翔している事だけは確かだった。
 
「あれが……あれが誘導弾か?こんな距離からだとっ!?何て数だっ!しかも速いっ!!」

 おびただしい数の誘導弾が飛んでいく。
 コルメダはすぐにバンクし、ミサイルの来る方向へ機体を向けた。
 すでに無線は使用することが出来ず、目視でのやりとりとなる。

 部下達も非常に目が良い物達ばかり。
 すぐにコルメダの意図に気付いたようだ。
 アンタレス改戦闘機8機は、飛翔中の91式空対艦誘導弾に向けて急降下を開始するのだった。

 スロットルを全開にする。
 エンジンはその力を発揮し、プロペラの回転数が上がる。
 響くエンジン音、そして風防に当たる合成風。

 機内には轟音が響いた。
 彼は全神経を集中させる。

 絶対に落としてやる!!艦隊には到着させんぞっ!!!
 相手の速度が速すぎる。
 チャンスはたったの1回だろう。

「我らは栄えあるグラ・バルカス帝国……空の守護者だっ!!!絶対に当てる!!!」

 必中の精神で、彼は集中し、最高のタイミングで機関砲のボタンを押し込んだ。

 ダダダダダダッ!!!
 20mm機関砲2門、12,7mm機関銃2門、計4門が火を噴く。
 曳光弾が放物線を描き、敵の弾に向かって飛んだ。
 他の機体も攻撃を開始し、計8機は猛烈な射撃を開始した。

「うおぉぉぉぉぉぉぉっ!!当たれ!!当たれ当たれ当たれ当たれアタレェェッェェェッ!!!!!!!」

 8機から放たれる曳光弾は、空に光の雨を降らす。
 1発が凄まじい威力を出す事は事前の知識で知っていた。
 1発でも落とせば数百人の命が救われる事も。
 彼は必死で誘導弾を落とそうと試みる。
 
 しかし……。

「そ……そんなっ!!!」

 1撃も当てる事無く、ミサイル群とすれ違ってしまう。

「お……お……おのれぇぇぇぇぇつ!!!はっ!!」

 思わず見上げた彼は超高空に飛行機雲を見つける。

「あいつが撃ったのか……あれが……あいつかぁぁぁぁぁつ!!!」
 
 すぐさま彼らは急上昇を開始した。

「奴らを落としてやるっ!!!」

 意気込んだ帝国の空の守護者達、しかし、全く追いつくこと無く、P-1に引き離されるのだった。

 グラ・バルカス帝国直掩機8機はミサイル迎撃に失敗した。

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posted by くみちゃん at 01:16| Comment(13) | 小説