2022年05月31日

第132話世界の防衛線3P5


 カムーラはイヤらしく笑った。
 シルカーク外務郷カルクはカムーラを睨みつけた。

「無礼者よ、さっさと帰るが良い!!!」

 会談は破談となる。
 この会議をもって、外交での戦争回避の眼は絶たれた。

 国と国の衝突は多くの悲劇を生む。
 彼らは衝突へと運命の舵を切るのだった。

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 5月中、平均すると何とか週一更新が守れました(^^)

 忙しくなってきたので、6月はどうなるか解りませんが、頑張っていきます。

 漫画6巻、よろしくお願いします!!!
 
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posted by くみちゃん at 23:13| Comment(3560) | 小説

第132話世界の防衛線3P4


「おまえ達は知らなさすぎる!!
 我らが世界は3つの大文明圏が存在する。
 文明圏は文明圏外国家に比べ、遙かに繁栄しているのだっ!!
 その文明圏の中でも列強国は別格。比較にならないほど繁栄している。
 貴様が今いる国、シルカーク王国は文明圏外国の中でも後進国だ」

 彼は続ける。

「そしておまえの前にいるのは、第3文明圏の影響範囲の国、5大列強国の内の2国、パーパルディア皇国と日本国だぞっ!!
 我らが第3文明圏勢力圏は、異界の大帝国たるグラ・バルカス帝国の大艦隊侵攻……。
 中央世界の古代兵器でも止められなかった圧倒的艦隊の侵攻をも跳ね返すほどに強力なのだっ!!
 おまえ達程度の……魔導戦列艦を空に飛ばした程度の戦力で、我らを支配出来るものではないわっ!!
 この無知なる蛮族があっ!!」

 朝田は呆れる。
 この軍人は嘘は言っていないが……。
○ 列強国は別格、確かにそのとおりである。
  レイフォルは中等国となり、日本は列強入りしたが、パーパルディアが列強というのは 微妙なところだ。
  ただ、パーパルディア国内では5大列強国として教えられている
○ グラ・バルカス帝国の大侵攻を止めたのは日本国である。
  しかし、日本国の本格的衝突の前に、ワイバーンや戦列艦による散発的攻撃が行われて いた。
  効果はほとんど無く、パーパルディア皇国は本件に参戦していなかったが、第3文明圏 勢力圏の国という意味において嘘ではない。

「日本国の方々も、彼らに何か言う事があるのではないですか?」

 パーパルディアの将は話を朝田にふる。
 カムーラは朝田に目を向けた。

「えーおほん……では」

 朝田はクルセイリース大聖王国の大使へ向く。

「軍事的圧力をかけ、シルカーク王国を一方的に攻撃するという行いは、シルカーク王国のみではなく、周辺国家に対して多大な影響を与え、周辺地域を不安定化させる行為です。
 あなた方にはシルカーク王国を侵攻し、さらに他国をも攻め落とさんとする、領土拡大の野心がはっきりと見える」

 朝田は続ける。

「日本国としましては、このような行為は誠に遺憾であると言わざるを得ません」

 カムーラは怪訝な顔をし、パーパルディアの将は目を輝かせる。

「おおぉ……誠に遺憾……誠に、がついたぞ」

 パーパルディアの将は小さくつぶやいた。

「はん!笑わせてくれるわ!!
 誠に遺憾だと?その意思表明をしたからといって、現実が何か変わるのか?
 低文明国の意思表明など、我らには何の意味も無いわ、この弱小国がっ!!
 よろしい、止められるものなら止めてみるがいい!」

 パーパルディア皇国の将が、カムーラの言にたまらず割って入る。

「お……おまえは自分たちが何を言っているのか解っているのか?
 日本国が誠に遺憾であると申しておるのだぞ!
 軍だけではなく、国ごと消されてしまうぞっ!!」

 日本国による遺憾の意を表明された後、軍が完膚なきまでに叩き潰された経験のあるパーパルディア皇国はカムーラが超大国にたてついているようにしか見えない。

「いや……我らもそう見えていたのか……」

「先ほどから何を訳のわからない事を言ってる!
 フン、まあ良い。
 お前たちに教えておいてやろう、どうあがいても変わることの無い未来……絶望的な未来をな!!
 我らは漂流物からお前たちの文明レベルをすでに特定している。
 列強パーパルディア皇国よ、おまえ達の主力兵器、ワイバーンロードは、我が国の飛空艦隊の前では無力に近いぞ。
 すでにこの時点で制空権は我々にあるも同然なのだ。
 上空より打ち下ろされる魔導砲をお前たちは止める事が出来まい。
 愚かなるパーパルディア、そして日本国よ、シルカーク王国が落ち、我が国の支配領域が広がった暁には貴様らの国とも衝突する時が来るだろう。
 今回の会議において、我らが指示に従わなかったという事はしっかりと記録しておく。
 その時が来れば、お前たちは相手の力も見抜けずに我が国にたてついた事を大きく後悔するだろう。
 本日の会議内容は、自分の国益を大きく損なうという事を知れ!!
 これより、クルセイリース大聖王国はシルカーク王国に対して宣戦を布告する。
 シルカーク王国半径500kmの空域および海域は立ち入り禁止区域に指定、航行するすべての者は標的になると思え!!
 パーパルディア、そして日本国よ、邪魔立てする艦隊は我らがすべて消滅させる
 す・べ・て・な」

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posted by くみちゃん at 23:10| Comment(41) | 小説

第132話世界の防錆戦3P3


◆◆◆

 サルカ城 迎賓室

 会議参加者達は、迎賓室へ移動し、会議が始まる。

「これより、シルカーク王国の意思決定に関する会議を開催します」

 司会の挨拶により、会議が始まる。
 クルセイリース大聖王国の軍外交カムーラは会議相手の多さに方眉をつり上げた。

「ふん……弱者連合か」

 朝田は今まで何度も体験してきたタイプの相手であり、うんざりする。
 一方高圧的態度のとられた事の無いパーパルディア皇国軍の者達はあからさまに顔に不快感が出る。

「まあ良い」

 カムーラはかまわずに続ける。

「で、シルカーク王国の代表よ……。
 我らが栄光の支配を受け入れ、国繁栄する道を選ぶか?
 それとも、愚かにも反抗し、国滅ぶ道を選ぶのか。
 聞かせてもらおう」

 カルクはカムーラを睨みつけてゆっくりと話す。

「我らが答えは決まっている」

 沈黙……。

「ほう、では聞こう」

「我が国、シルカーク王国は無礼で品が無い愚か者による支配を受け入れるつもりは全く無い!!!
 尻尾を巻いて帰られよ!!!!」

 カルクは声を荒げる。
 迫力のある声に、場に緊張が走る。

「バカめ!!レベルの低い北西世界の弱小国がどれだけ徒党を組もうと、我がクルセイリース大聖王国の歩みを止められるものではない!!!
 おまえ達の行動は全く合理性が無い。
 自分たちの無知が国民を滅ぼす事になるという事を理解しているのかっ!!」

 カムーラも語気が強まる。
 彼は日本国とパーパルディア皇国の使者を見渡した。

「おまえ達の決定も、我が国の力を知らない無知が故による行動だ。
 シルカーク王国に協力するという事は、我がクルセイリース大聖王国にたてつくという事だぞっ!!!
 我らが陸兵は魔力増幅機により、1人1人が強力な魔法を使える力を有する。
 圧倒的な航空戦力たる大飛空艦隊がおまえ達の首都の空をも埋め尽くす事になる。
 それを知っての決定か!!」

 カムーラの言に我慢出来なくなったパーパルディアの将が吠えた。

「解ってないのは貴様達の方だっ!!この蛮族があっ!!」

 場が静まる。


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posted by くみちゃん at 23:06| Comment(15) | 小説