2019年12月31日

第97話日・グ大海戦P3


◆◆◆
 
 グラ・バルカス帝国先遣艦隊第1先遣隊 旗艦バルサー

 第1先遣艦隊230隻は東へ進む。
 
 帝国3将のうちの一人、女帝ミレケネスは第1先遣艦隊の旗艦、戦艦バルサー艦橋において、落ち着きの無い様子で海を睨んでいた。

「まだ無線機とレーダーは使用できないのか?」

 先ほどからレーダーと無線機が全く使用出来なくなっていた。
 第2先遣艦隊との合流海域まであと少しという状況下で、無線機が使用できなくなるという現象。
 各艦一斉に使用できなくなっており、明らかに故障でも無く、自然現象としてはタイミングが良すぎる。
 さらに、日本国からと思われる、発信元不明の警告文がこの現象が日本によるものであるとの可能性を高めていた。
 また、陸軍バルクルス基地における生き残った物達によって語られた日本軍の攻撃前の現象に酷似している。

「ミレケネス様、偵察隊が帰還してきます」

 レーダーや無線機に異常が出ると同時に、敵の攻撃の可能性を予測したミレケネスは、直ちに偵察機20機を各方面に派遣し、敵の空からの攻撃を警戒するために偵察機を各方面に飛ばす。
 そのうち、前方、第2艦隊方面に飛ばした偵察機が帰ってきたようだった。
 空母に着陸する前に旗艦上空を通過する。
 無線機が使用出来ないため、緊急時は光を使った発光信号により、前方の状況を旗艦に伝える手筈となっていた。

 チカッチカチカチカッ!!

 発光信号が伝えられる。

「ダ・イ・イ・ニ・カ・ン・タ・イ・ゼ・ン・メ・ツ」

「だ……第2艦隊全滅!?」

 艦長フイトルが叫ぶ。

「バカな!!こんな短時間で全滅などするものかっ!!」

 見間違いでは無い。確かに発光信号は第2艦隊全滅との報を送っている。
 練度の高い帝国軍人が、発光信号を間違えるわけも無い。

 艦橋はざわつきはじめ、騒然となった。

◆◆◆

「おかしいな……故障してないはずなのに」

 レーダー技師のマゼランは、レーダーが感知しなくなる原因を探る。
 故障の可能性も考えられたため、一生懸命に原因を探す。

 レーダーが映らなくなったのは、敵の干渉だろうと考えられていた。
 しかし、干渉するなんて、一体どうやったら出来るのか?
 レーダーは自分の発した電波を敵機体に照射し、跳ね返ってきた電波を拾って位置を割り出す装置である。
 
「まさか……同一周波数を割り出して照射されている??ならば、レーダーが使用できなくなる可能性もある!!」

 可能性に思い至ったマゼランは、一度電源を完全に落とし、周波数を変え、最高出力で再起動を試し見るのだった。 
 
タグ:日本国召喚
posted by くみちゃん at 16:11| Comment(12) | 小説
この記事へのコメント
周波数の変更できるのは凄いな
Posted by at 2019年12月31日 16:47
「陸軍バルクルス基地における生き残った物達によって語られた日本軍の攻撃前の現象に酷似している」→「陸軍バルクルス基地において生き残った者達によって語られた、日本軍の攻撃前の現象に酷似している」では?
Posted by at 2019年12月31日 17:40
誤字報告
「マゼランは、一度電源を完全に落とし、周波数を変え、最高出力で再起動を試し見るのだった」→「マゼランは、一度電源を完全に落とし、周波数を変え、最高出力で再起動を試してみるのだった」
Posted by at 2019年12月31日 17:43
誤字報告
「ダ・イ・イ・ニ・カ・ン・タ・イ・ゼ・ン・メ・ツ」→「ダ・イ・ニ・カ・ン・タ・イ・ゼ・ン・メ・ツ」
Posted by at 2019年12月31日 17:54
え、周波数変更ってこの時代に簡単にできるのかな。
Posted by at 2019年12月31日 19:27
>>直ちに偵察機20機を各方面に派遣し、敵の空からの攻撃を警戒するために偵察機を各方面に飛ばす。

空からの攻撃を警戒するためなので、二番目に飛ばしたのは、直掩戦闘機のような感じがします
Posted by at 2019年12月31日 22:07
誤字報告
「空母に着陸する前に」→「空母に着艦する前に」
Posted by at 2020年01月01日 10:52
旧大日本帝国よりグ帝は色々と上だと思っていた方がいいね。
Posted by at 2020年01月01日 17:36
オ・モ・テ・ナ・シ
Posted by at 2020年01月01日 18:04
WW2時のレーダーの周波数は簡単にいじれるぞ?なんか変な所あるのか?
バトルオブブリテンとか日本空襲とかでは無線と混じったらいけないから、周波数変えた事があるとか。
Posted by at 2020年01月03日 11:45
第二次大戦レベルの通信機器やレーダーは大きく周波数を変更するのは無理です、理由の一つ一つとしては発信を安定させる為にクリスタル(水晶振動子)を使用している事にあり、周波数を変える場合はクリスタルの交換が必要でした。
二つ目の理由は、周波数は長さの単位に変換できましてアンテナは、その周波数帯にて最適の形状になるよう工夫されていて大きく変化させると効率が落ちます。
ラジオくらいならLC発振で間に合うのですが精密機器だとね・・・
Posted by at 2020年01月14日 23:12
周波数の変更は どれくらい動かすかですね
これだけ多数の船にレーダー乗っけてると
相互干渉心配しないといけないですから
各船に割り当てられる周波数用の水晶持ってるでしょう
艦隊の組み方によってはぶつかったりもするだろうから複数持ててもおかしくはないですね
電源落とす−>水晶引っこ抜いて別の周波数と交換−>電源再投入
Posted by あまの at 2020年01月18日 23:24
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