2020年06月20日

第103話 リーム王国の落日P1

リーム王国の落日

 リーム王国 王都 ヒルキガ

 王都ヒルキガの王城から、国王バンクスと王下直轄大将軍リバルがグラ・バルカス帝国基地を眺めていた。
 
「なんだか慌ただしいのう」

 先ほどから基地内を人が走り回っている。
 
「追加攻撃の準備でしょうね。あれほどの大軍勢の攻撃を食らったら、いかな大国でもひとたまりもないでしょうが、相手はあの日本国。
 もしかすると攻撃目標破壊には至らなかったのかもしれません」

 リバルは航空管制塔近くにあるレーダーサイトを指さす。

「国王陛下あそこで回転しているのは、グラ・バルカス帝国の超技術。遙か先、目視出来ない領域の空まで監視出来る機械にございます。
 あれが敵の接近をすぐに探知、そして迎撃が可能になるとの事」

 国王は驚きの声を上げる。

「まさか……それは古の魔法帝国の……あの……御伽噺に出てきたあれか?」

「そのとおり、魔導電式変換波動反射探知レーダー(魔導電磁レーダ)に近いものでございます」

 絶句……。御伽噺にすら聞いた伝説の帝国製兵器と同様のものが目の前にある。
 グラ・バルカス帝国の国力の強さを感じざるを得ない。
 リバルは続ける。

「万が一敵が防空網を突破したとしても、基地に配置された高射砲と呼ばれる兵器。
 まるで神聖ミリシアル帝国の対空魔光砲のような兵器でございますが、高空まで届くそうにございます」

「さすがは世界を支配すると豪語するだけの事はある。
 技術、物量……我が国はグラ・バルカス帝国側について本当に良かった」

「はい、これで陛下の王政継続も安泰ですね」

「そうだの、日本には悪いが消し飛んでもらって、我が国の糧になってもらおうハッハッハ」

 リーム国王バンクスは、グラ・バルカス帝国基地のレーダーサイトを視て絶対の自信を持つ。
 これほどの強軍を打ち破る者達がいようか?いや、決していないだろう。
 我らは間違ってはいなかった。

 勝利を確信させるだけの力強さを帝国軍持っていた。

「はーっハッハッハ……は??」

 突如としてバンクスがの目線の先、レーダーサイトが猛烈な爆発と共に四散する。
 
 ゴォォォォォォゥン

 爆発から少し遅れ、体を押すほどの……震えるほどの轟音がバンクスを押す。
 爆発の威力は凄まじい。

 爆煙が徐々に晴れ、鋼鉄で作られたレーダーサイトのあった位置が姿を現した。    
 鉄くずの残骸。

「いったなにガァァァァッ!!!」

 ガァン!!ダダダダダダッ!!

 続けて高射砲陣地、そして航空管制室が一瞬で爆発に包まれ、さらに基地に備蓄してある燃料タンク、離陸しようとしていた航空機、駐機してある航空機が攻撃を受ける。
 
 燃料タンクや引火した航空機は猛烈な黒煙に包まれ、王国の空を黒く染めた。

 ウウウゥゥゥゥゥーーー

 非常時になるはずの警報が攻撃から遅れて鳴り響く。大打撃を受けた後に警報が鳴る光景は、
ひどく間抜けに見えた。
 一瞬だった。一瞬で同時多発的に猛烈な爆発が起き、グラ・バルカス帝国のリーム王国前線基地はその機能を喪失した。
タグ:日本国召喚
posted by くみちゃん at 23:02| Comment(18) | 小説
この記事へのコメント
引き立て役とは言え出番があって良かったね。リーム王国。
Posted by at 2020年06月21日 00:27
なんと言うか、リームさんは安心して攻撃できるクズさですねw
Posted by at 2020年06月21日 00:50
バンクスクッソざまぁwwwこれから一気に転落してくれ。
Posted by at 2020年06月21日 01:17
待ってましたーーー
Posted by at 2020年06月21日 02:15
>>リーム王国前線基地はその機能を損失した。

損失 → 喪失  のほうがいいかと
Posted by at 2020年06月21日 05:24
>>リバルは航空管制室近くにあるレーダーサイトを指さす。
>>続けて高射砲陣地、そして航空管制室が一瞬で爆発に包まれ、

王宮から見える建物を指しているなら、
航空管制室 → 航空管制棟 または 航空管制塔
でしょうか
Posted by at 2020年06月21日 05:29
御伽噺にすら
お伽噺で
かな?
Posted by at 2020年06月21日 08:55
更新ありがとうございます。
中立を偽装する蝙蝠に裁きの鉄槌を。
Posted by at 2020年06月21日 08:59
南朝鮮を彷彿とさせるリームに鉄槌を
Posted by at 2020年06月21日 09:36
まあ強国に挟まれる弱小国だから仕方がない所もあるけどね・・
姉小路家に義を通せっつってもそりゃ無理だよ。
Posted by at 2020年06月21日 10:08
なぜかリーム王国『ヒルキガ』を『ヒキガエル』と読んでしまう…。
Posted by at 2020年06月21日 11:03
>爆発の威力は凄まじい。
>爆炎が徐々に晴れ…

文脈的に「爆炎」は「爆煙」ですかね?
煙が晴れるとはいいますが、炎が晴れるとは言いませんし。
Posted by at 2020年06月21日 12:51
その機能を損失した は
その機能を喪失した の誤変換かな?
Posted by at 2020年06月21日 14:52
更新キタ━(゚∀゚)━! やったー
Posted by at 2020年06月22日 10:37
流れるようなフラグ回収に感動すら覚える
Posted by at 2020年06月22日 13:11
更新、ありがとうございます!

>これほどの強軍を打ち破る物達がいようか?

物達→者達


>大打撃を受けた後の警報は、ひどく間抜けに見えた。

見えた→聞こえた の方がよいのでは・・・?
Posted by at 2020年06月23日 00:15
>Posted by at 2020年06月23日 00:15
「大打撃を受けた後に警報が鳴る光景は、ひどく間抜けに見えた」が、最も正確な表現では?
Posted by at 2020年06月23日 20:32
>勝利を確信させるだけの力強さを帝国軍持っていた。

まあ、戦艦大和とイージス艦を並べたら大和のほうが強そうに見えますわな。
Posted by Tach at 2020年06月25日 12:28
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