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グラ・バルカス帝国海軍中央第2艦隊 旗艦 オリオン級戦艦コルネフォロス
「な……な……なんということだっ!!!」
本来ならば指揮官はどっしり構えていなければ、動揺が部下に伝わる。
しかし、艦隊司令アケイルは、あまりの衝撃に動揺を隠せずにいた。
「見えない敵にこれほどまでにやられるとはっ!!我々は敵の位置すら解っていないというのに!」
空母機動部隊の中核戦力たる空母2隻を失い、巡洋艦、駆逐艦合わせて8隻も失ってしまった。
現海域には戦艦3、巡洋艦4、駆逐艦4隻が残っているとはいえ、空母機動部隊としては戦力は消失したに等しい。
駆逐艦1隻を救助用として残してきたため、実質的に残りの戦力は10隻。
大艦隊が相手なら解る。
しかし、おそらく敵はたった1隻の潜水艦であり、為す術も無く逃げ回った結果であるにも関わらず、これほどの損失が出たという事実が彼の絶望感を上塗りしていく。
彼は胃痛により吐きそうになっていた。
「司令、本国から通信が……」
「何だ?」
「レイフォリア北側海域……9045YX地点を敵艦隊33隻が南下中。
神聖ミリシアル帝国と、日本国の連合艦隊であり、我が中央第2艦隊に迎撃指示が出ました」
「本国は、我が艦隊が打撃を受けた事を当然理解しているのだな?」
「はい、把握しています。我が中央第2艦隊が迎撃中に戦力を整えるとの事」
「……死ねと言うことか……」
劣勢な軍隊は絶望的行軍を強いられる事が多い。
かつて我が帝国に挑んできた敵国の指揮官達はこんな気分だったのだろうか。
艦隊司令アケイルは目を瞑る。
ふと家族の顔が脳裏によぎった。
まさか自分の代に、このような強敵が現れるなんて、夢にも思っていなかった。
敵は混成艦隊、神聖ミリシアル帝国だけでも侮れない敵である。
日本国にあっては絶望的な軍事技術の差があるようだ。
技術力においても、数においても、索敵能力においても負けている。しかも空母は無い。 絶望の行軍。
しかし、命令は絶対だった。
「よし!!一花咲かせるか……艦隊転針、敵を殲滅するぞっ!!
我がグラ・バルカス帝国海軍の意地を見せてやる!!!」
様々な思いを抱え、帝国中央第2艦隊は南下中の連合艦隊へ向かう。
タグ:日本国召喚
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>空母2隻を失い、巡洋艦、駆逐艦合わせて8隻も失ってしまった。
足し算、間違ってます。
グ帝からしたら超技術の相手なんだから、超長射程の航空機・戦艦・地上基地から発射された魚雷かも?って疑ってもおかしくない
マグレでパルキマイラや対艦ミサイルを撃墜したり、空対空ミサイルが故障して撃墜を免れたり。
潜水艦1隻だとすぐ分かるのも当然なんです。
自分等の常識に当て嵌めてるんだから、そこまでは思わんでしょ
→空母機動部隊としては戦力は消失したに等しい。
かな?
→「な……な……なんということだっ!!!」
"う" が多いのでは?
>彼は胃が痛くて吐きそうになっていた。
→彼は胃痛により吐きそうになっていた。
>艦隊転進、敵を殲滅するぞっ!!
→艦隊転針、敵を殲滅するぞっ!!
気になった点は以上です
一隻であると確信する描写が無いので、今回のセリフを言わせたいだけに見えます。
そもそもソナーに映って無いのだからそんなに簡単に判断できないような。
の方がいいと思います