慌ただしく動き回り、ラルス・フィルマイナからの一時的撤収の指揮を飛ばす司令室。
ファンターレは艦隊を睨む。
「司令、敵艦が通信を送ってきています」
「そういうことか……」
どうも、この世界では戦場で通信をしてくる者が多いようだ。
この世界には、この世界なりのルールがあるのだろう。
攻撃を受けないよう上手く立ち回れるかもしれない。
そんなことを考えながら、ファンターレは通信を繋ぐ。
『私は神聖ミリシアル帝国混成魔導艦隊デス・バール 艦隊司令タキオンである。
神聖ミリシアル帝国皇帝陛下の名において命令する。
今すぐムー大陸全土のグラ・バルカス帝国軍に武装解除を命しよ。統合基地ラルス・フィルマイナにおいても降伏し、司令室上部に中央世界降伏旗を掲げよ』
ラルス・フィルマイナだけでも降伏せよと通信してくるかと思いきや、ムー大陸すべてを武装解除せよと言う。
そんな事が出来る訳がない。
周りを見渡す。
まだ一部の上層部と通信装置しか撤収が済んでおらず、ほとんどの兵力は統合基地にある。
彼は策を講じることとした。
「この統合基地ラルス・フィルマイナだけであれば、私の権限で判断できるが、ムー全土となれば、本国に確認する必要がある。
時間をくれないか?」
無線の先から微かに聞こえる笑い声。
その嘲りにも似た笑い声が腹立たしく感じた。
『時間稼ぎか……おおかたその間に陸軍兵力の温存にはいるのだろう?
実に小賢しい。
神聖ミリシアル帝国は、そう言い放った物達への回答も決まっている。
我々は慈悲深い。3分だけ時間をやろう。
3分以内に回答が無い場合はラルス・フィルマイナ基地に攻撃を加える。第2文明圏を戦乱に巻き込んだ事を悔い、神聖ミリシアル帝国に剣を向けた……愚かなる選択をした祖国を恨みながら死ね』
3分では何も出来ない。
車を使用したとしても、この司令所から基地の外までの時間すら足りない。
双眼鏡で沖合の戦艦を見ると、回転砲塔がゆっくりとこちらを向く。
「お前たちもすぐに撤収しろ!!間に合わないと判断したら、地下室へ向かえ!!私は……残る!!」
「司令も撤収するべきです!!」
「良いから行け!!議論している時間が無駄だ。
この時間はお前たちの命を左右するぞ!!
私は、栄えある帝国陸軍の司令官として、けじめをつけなくてはならないのだっ!!!」
ファンターレの気迫は凄まじかった。部下達は、迅速に退室する。
一人残ったファンターレ。
彼は双眼鏡で艦隊を見る。
一番大きな戦艦の回転砲塔がこちらを向いている。
やがて、3連装の砲の先が青く輝き始めた。
「つくづく異世界だな」
波一つ無い水面のように、心は穏やかで冷静だった。
生まれてから今までの思い出が、頭に浮かぶ。
優しかった母、厳しくも愛情を持って育ててくれた父、脳天気だった妹、そして学生時代の友人達。
美しい女性との恋、そして結婚。
どんな時も支えてくれた妻、可愛い3人の子供達。
思い返せば幸せだった。
「……あまり、遊んでやれなかったな」
忙しくも仕事に突っ走り、お世辞にも良い親、良い夫とは言えなかったかもしれない。 このまま家族に何もせず、人生が間もなく終わる。
「いやだ!!死にたくない!!!」
急に心が荒ぶり、感情の波が溢れる。
気付けば涙が頬を伝う。
周りに部下達はもういない。
「私はまだ家族に……お世話になった方々に恩返しをしていない!!!」
ただ一人のこされたファンターレ、誰もいないこの空間で、心の底にあった本音が吹き出る。
「私は……私はっ!!こんな所でっ!!こんな事で人生を終わるのは……」
視線の先で、神聖ミリシアル帝国戦艦の主砲が放たれた。
「ああああぁつ!!!」
彼が思考を続ける間、敵が待ってくれる訳では無い。
青い尾を引き、主砲が打ち上がる。放物線を描いてこちらに飛翔してくる悪魔の光。
彼は複雑な感情をもって、その光りを眺めるのだった。
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『今すぐムー大陸全土の陸軍兵の武装解除を指示し、統合基地ラルス・フィルマイナにおいても武装解除し、司令室上部に中央世界降伏旗を掲げよ』
↓
『今すぐムー大陸全土のグラ・バルカス軍に、無条件降伏および武装解除を命じよ。統合基地ラルス・フィルマイナにおいても無条件降伏し、司令室上部に中央世界降伏旗を掲げよ』
『3分後、回答が無い場合は第2文明圏を戦乱に巻き込んだ事を悔い、神聖ミリシアル帝国に剣を向けた……無謀な選択をした祖国を恨みながら死ね』
↓
『3分以内に無条件降伏しない場合は、ラルス・フィルマイナ基地に全力砲撃を加える。第2文明圏を戦乱に巻き込んだ事を悔い、神聖ミリシアル帝国に刃を向けた……無謀な選択をした祖国を恨みながら死ね』
ワナビよ、自分の勉強は専門学校でやれ。迷惑だ。
あと、お前は一生、ラノベで収入を得るのはムリだぜ。才能ないもん。
ダウソ販売サイトでエロ同人を数十円で売ったり、ブログで二次創作してアフィったりして、小銭を得る事はできるかもしれないがね。
なぜ才能が無いのが分かるかと言うと、添削を覚えた割に、話し言葉と文書の言葉の区別が付いてない。
この敵キャラとNPCは無線機で通話してる。
ミ帝の艦内のAIの翻訳エンジンのような物の性能はともかく、これ言語が違うヤツ同士の会話でもある。
添削の勉強がしたけりゃ、自分のパソコンの中だけでやりなさい。
作家になれなくても無駄にはならんから、勉強、がんばってね。
ここのブログの目的として誤字や表現の修正があるから、
その行為自体を委縮させるような発言はどうなのかなと思う。
発言者の才能うんぬんとかは不要よね。
癪に障るからだろうが、みのろうは読者の添削ガン無視している。