今回のクルセイリース聖王国は、調査団長ミラをはじめとして
○ 生活調査員(仮)ニース(聖王女)
○ 飛空艦隊長 シエドロン
○ 第二魔戦騎士団長 アバドン
○ 魔法武具士 アニーナ
○ 魔法技師 テタル
○ 国政経済学者 イルサ
○ 銃神 ダルサイノ
他1名から成る。
各々がその道のプロであり、日本国の国力を測るための強力な布陣だとミラは考えていた。
「これより、こちら……CH47ヘリコプターに乗って頂き、北西のロデニウス大陸にあるクイラ王国を目指します。
そこから機体を換え、日本国の首都、東京へお連れいたします」
朝田がヘリコプターへと誘導する。
「ふん、何とも小さい飛空艦だ。こんな小さいのしか無いのか」
アバドンが吐き捨てる。
おそらく日本人にも聞こえる大きさの声であったため、ミラは焦る。
失礼な言ではあるが、確かに小さいので、他のクルセイリースの者達はうなずいた。
ただ一人を除いて……。
甲高い音と共にヘリコプターが離陸した。
聖王女ニースは日本人に聞こえないようミラの耳元で話す。
「アバドンさんの言うことはごもっともです。
今のところ、我が方の技術が遙かに上だと感じます。
日本国についてはそこまで警戒する必要は無いのかも知れませんね。
しかし、弱小国といえども、むやみやたらに蹂躙するのではなく、平和的に物事を進めるべきですが」
「私は……日本国大使館に出向いたときに高い技術によって作られた物を多く見ました。 姫様、先入観を持たないようにお願いします」
「ええ、そうでしたね、おや??」
ニースは魔法技師テタルを向く。
「テタルさん、どうしました?顔色が優れませんが」
乗り物酔いでもしましたか?」
「い、いえ……ニースさんでしたね?
これを見て下さい」
テタルは魔力測定器を持っていた。
針に動きが無い。
「魔力が……この飛行物体は魔力が計測出来ないのです!!!
でも私が魔力を込めると測定器が反応するので故障ではありません」
「まあ……他の文明って面白いですね」
「そんな、そんなレベルの話しでは無いのです!
魔力を使用せずに飛ぶとすると、空気を押し出して飛んでいる事になります。
この大きさを飛ばすとなると、とんでもない出力が必要なのです!!」
「と、なると我が国の魔導機の出力はもっとすごいということですね」
「そういう話しではありません。
飛空艦が時速にして200km後半の速度しか出ないのは、飛行方式の限界なのです。
よって小型化しても速度が上がらない。
理論上上げようが無い。
しかし、日本のこれが空気を押し出して飛んでいるとすれば、理論上のスピード限界は遙かに上なのです」
「もっと速い飛空艦が日本にはあると?」
「可能性ではなく、間違いなくあると私は思います」
魔法技師テタルは、日本国の兵器の理論限界に戦慄した。
やがてヘリコプターはシルカーク王国群島での給油を経てクイラ王国の飛行場に到着するのであった。
タグ:日本国召喚
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ほんとすき
いち読者としては、飛行機が彼らの飛空船よりも「素早く到着」するよりも、質量を無視して「物体を浮遊させる」彼らの飛空船の方が、遥かにEcologyですよね
読者としても読みたくなります。
今までのグ帝戦では導入出来無かった流れなので気分転換に良かったです。
いつもの流れとは違ったパターンになっているようで、この話が何処に着地するのか楽しみにしております。
ヘリコプターの限界速度ではなく、プロペラ機の限界速度のことを言っているようです
空気力学についての知識もあるみたいです
・飛行に魔法を使用していない
・小型機なのにとんでもない出力のエンジンを搭載している
・飛空艦の限界を超える速度の航空機があるはず
という3点
【ワッチョイあり】自衛隊がファンタジー世界に召喚されました 第11章
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/4152/1643819849/
自衛隊がファンタジー世界に召喚される作品について語りましょう
スタリオンや某キングでもないのは解るんだけどね
なろうもゴールデンウィーク中連続投稿あるパターン?
わくわくしてます
軍事面の話でエコとか…
日本人は未知の技術って好物ですぐ取り入れるだろ
それらでレールガンや核融合炉とか時短できねーかな