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クルセイリース大聖王国の新世界開拓軍飛空艦隊旗艦ダルイアは、他の飛空艦に比べて圧倒的なる探知距離を持つ。
魔導レーダー、そして万が一魔力を出さない飛行物体に遭遇した場合にも対応するため、電磁波反射式レーダーを持つ。
その探知範囲も、他艦に比べて圧倒的高性能であり、さらに高度な管制能力も有していた。
艦隊の目というべき旗艦の管制室は、クルセイリース大聖王国の中でも特に優秀な者がつく。
魔導探知レーダーと、電磁波反射式レーダーを映し出す画面を見ていたリーベーはある異変に気づいた。
「えっ!!!」
思わず声を上げる。
あり得ない事象が画面に映る。
こんなことは考えられない、故障の可能性が高い。
しかし、万が一本当ならばとんでもない事になると考えた彼女はすぐに声を出す。
「前方90kmに飛行物体を感知!数1、速度2800、まっすぐ艦隊に向かってきます!!!
そんな、もう75kmまで接近!!」
「に……に……2800だとぉ!!」
「そんな馬鹿な、速すぎる!!」
「故障では無いのか?」
議論をしている間にその圧倒的なる速度を持った物体は近づいた。
「え?」
超高速で飛翔してきた「それ」は、旗艦ダルイアの前を飛行していた新型80門級飛空戦艦サルファに直撃した。
斜め下方から直撃した艦対空誘導弾は圧倒的な運動エネルギーによって木製の船体を貫通して内部で爆発した。
爆発はサルファの魔導機関を大きく傷つける。
出力が低下する。
「え?回転が鈍くなってきたぞっ!!!」
誰かが叫んだ。
『我、操作不能、我、操作不能!!』
魔信からは悲壮な声が響く。
艦橋に設置されたスピーカーから鳴る絶望の声に衝撃が走った。
船体を制御出来なくなったサルファは炎を上げながらゆっくりと傾く。
やがて内部の魔導爆雷が転がって誘爆し、光が走った後、衝撃波が空を駆け、轟音と共に大きな火球が生まれる。
サルファだった物体は燃えながら四方八方に広がり、炎の雨が降る。
「バ……バ……バカなっ!!」
1撃だった……たったの1撃で威容を誇っていたサルファが消える。
炎の残骸となって落ちゆくサルファだった物。
皆呆然となった。
ターコルイズもまた、呆然と立ち尽くしていた。
「司令!!気を確かにっ!!!」
幹部の激によって我に返る。
「いかん!!次が来るぞっ!!!」
パーパルディア戦は魔力消費の少ない兵器を選んで選定していた。
しかし、このクラスの敵に出し惜しみをしていると、艦隊が消滅してしまう。
彼は全力で戦う事を決意する。
タグ:日本国召喚
選んで運用していた ?
主体に選定していた ?
激 → 檄 ?
ところで、クルセイリースには誘導魔光弾の知識は無いのでしょうか?
ラヴァーナル帝国の技術を知っているのなら、実戦でミサイルを見て狼狽する事はあっても、それが何か理解できないという事は無いかと思われますが。
もしや対空中戦艦用の試し打ち?
でも、対空ミサイルで遅延信管??
無理やり設定すればできるのか?
「機械なんぞなくても、気合いで当てればよいのじゃ」
などと曰うアナログ人間は何処にでも居るし、とりあえず形から入りたがったり予算を喰い潰したがる輩も、やはり居るわけで
電波探信儀の波長にあった、逆探を別途用意しないと意味がないからでしょうか
>我、操作不能。
↓
>我、操舵不能。
ではないでしょうか。
なろう連載からずっと「操作不能」と統一して書かれてるので、なんらかの意図があってのことでしたら聞き流してください。
もう一つ、少し前の記事 -第132話世界の防衛線3P5- ですが。
>外交での戦争回避の眼は絶たれた。
↓
>外交での戦争回避の芽は絶たれた。
眼を絶つ=視線を外すという文学的表現と取れなくはないですが、文脈的に合わないので恐らく誤字だと思います。
はい、また同じ発言ー。馬鹿のひとつ覚えみたいにそれ繰り返してりゃ稼げるんだから、馬鹿丸出しでも止められんわなぁ。
しかし、今回は「誠に遺憾」だからな。これで終わるものじゃないぞ!