海上自衛隊第4護衛隊群 旗艦 かが
「目標接近中!」
レーダー画面には、隕石と思われる物体と、ミサイルの距離が急速に縮まっている様子が映っていた。
海将補平田は祈るように画面を見つめた。
「頼む……当たってくれ……」
その時、画面上で赤い点と白い点が重なった。
「命中!命中!」
通信士が歓声を上げる。
平田は目を見開いた。
「確認!目標は破壊されました!」
画面には大きな隕石が小さな物体に分裂する様子が映し出される。
「よしっ!!よくやったぞ!!」
彼らは本当に隕石による攻撃を防いだのだ。
「やったぞ!やったぞ!」
艦内では歓喜の声があふれた。
海将補平田は上空に目を向ける。
超高空で大きな爆発が起こり、その様子は艦から十分に目視出来た。
大きな白い爆炎から炎を纏った何かが四方八方に広がっていく。
やがて、艦隊周辺に落ちてきたそれは海へ落ちる。
神通力を纏った隕石の欠片は海へ落ちた圧力変動に呼応して大きな爆発とうい物理現象を引き起こした。
猛烈とも言える爆音が響き渡り、艦隊外周に大きな白煙のキノコ雲が多数出現した。
船はゆっくりと進み、艦隊外周に大爆発が起こるという光景は、まるで終末を予感させ、誰もが息を飲む。
「次の攻撃に備えよ!!」
平田は声を絞り出す。
隕石の欠片であっても途轍もない威力、もしもSM3が迎撃に失敗し、艦隊近くに落ちていたら艦隊ごと蒸発していたのではないか?
平田の額には冷や汗が伝う。
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日本語として少しぎこちないので、『やがて、それらは艦隊周辺の海へ落ちる』としたほうがよいかと。