イージス艦ちょうかい
「ミサイル命中!!」
遠目に見ても解る爆発が起こる。
しかし、次の瞬間、化け物は艦から離れた海の方向に向かって一目散に駆けだした。
「背骨が折れているようには見えない走り方……ありゃ折れて無いですな、背骨。どうやら外したようです」
副長が状況を見ながら感想を述べる。
「対艦誘導弾が命中しても死なない生物がこの世にいるなんて……」
「このままでは海に逃げられます!!!」
対艦誘導弾の効果が少ない化け物、自分たちの常識でこの世界を測ってはいけない。
肝に銘じてきた事だが、あまりにも規格外の事態に小圷は焦りを覚える。
「いかん!!残りの対艦誘導弾も発射しろ!!全弾使え!!」
イージス艦からは残りの対艦誘導弾が放たれるのだった。
◆◆◆
護衛艦から放たれた誘導弾は順調に化け物に向かっていた。
しかし、化け物は凄まじく大きいくせに走っているため、その速度は時速200kmを超え、とんでもなく速い。
「命中まであと18秒」
皆が固唾をのんで見守る。
ミサイルは徐々に八岐大蛇に近づく。
「なっ!!」
先ほど自分にダメージを与えた火球が複数飛んできている事を感知した八岐大蛇は、8ある首のうち、2つが前に出て、首をくねらせ、防御体系を形成する。
その様子は離れていてもはっきりと解った。
「首にも序列があるのか?」
次の瞬間、対艦誘導弾は爆発、八岐大蛇の首が2つ切断される。
「ギョエェェェァァァァァツ!!」
断末魔のような声が聞こえ、体液をまき散らかしながら「ちょうかい」がいる部分とは離れた海に、八岐大蛇は到達した。
「い……いかん、潜ったぞ!!アスロック届くか?」
「射程外です!!」
「追うぞ!!」
イージス艦ちょうかいは、直ちに第4護衛隊群に指示し、八岐大蛇の追跡を開始しようとする。
しかし、化け物は水中速力40ノット以上の速度が出ており、引き離されて北西の海に消えるのだった。
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映画化を期待します。
進行方向前 はなく 誘導弾の飛んでくる方向の前 ということか
>化け物は凄まじく大きいくせに走っているため
蛇には足がないので駆けたり走ったりできないわけだけど、ちょうかいからは距離が離れているため大蛇とは認識できず、巨大な多足歩行生物が走っているように見えた、ということでしょうね
防御を担当した首2つは、
迎撃を指揮する首=強くて偉い首
ではなくて
盾がわりに被害を受けてもかまわない首=序列の低い首
ということになるわけですね
というかヘリはどうした
どう言うこと?魔力を用いた攻撃は無効化する能力でもあるのか?