クルセイリース大聖王国の調査団は帝国ホテルロビーに集まっていた。
「おはようございます」
日本国外務省の朝田が本日の予定を説明する。
「本日は自衛隊を見学して頂く予定だったのですが、急ではありますが、先に会談をしたいと思います」
急な会談など国と国の関係ではあり得ないことだが、今回は使節団ではなく調査団であり、日本を知ってもらいたいために案内するという流れであるため、多少の無理は効く。
「日本の西にある島国、ガハラ神国の方が、どうしてもクルセイリース大聖王国の方々とお話がしたいとのことです。
急であるため断ることも出来ますが、いかがいたしましょうか?会談の場を設けてもよろしいでしょうか?」
日本国はクルセイリース大聖王国の調査団については、特に他国に公表や伝達をしていた訳では無かった。
しかし、隣国『ガハラ神国』から
『神示が下ったので会わせてほしい』
と、調査団受け入れを言い当てられ、帝国ホテルへの宿泊までも言い当てられた。
ガハラ神国は不思議な力を操る民で、昔の日本神話の中にあるかのような国だ。
日本国政府としても、強く断る理由が無く、クルセイリース側が良いのであれば良いとの見解だった。
「ガハラ神国??」
神国という名は大層な名前だなと思いながらも、日本国がわざわざ紹介するような国。
情報を持ち帰る事を目的とする調査団に断る理由が無く、会談は実施されることになった。
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