2022年05月02日

第128話初めての新世界2P1

 翌朝〜
 クルセイリース大聖王国の調査団は帝国ホテルロビーに集まっていた。

「おはようございます」

 日本国外務省の朝田が本日の予定を説明する。

「本日は自衛隊を見学して頂く予定だったのですが、急ではありますが、先に会談をしたいと思います」

 急な会談など国と国の関係ではあり得ないことだが、今回は使節団ではなく調査団であり、日本を知ってもらいたいために案内するという流れであるため、多少の無理は効く。

「日本の西にある島国、ガハラ神国の方が、どうしてもクルセイリース大聖王国の方々とお話がしたいとのことです。
 急であるため断ることも出来ますが、いかがいたしましょうか?会談の場を設けてもよろしいでしょうか?」

 日本国はクルセイリース大聖王国の調査団については、特に他国に公表や伝達をしていた訳では無かった。
 しかし、隣国『ガハラ神国』から

『神示が下ったので会わせてほしい』

 と、調査団受け入れを言い当てられ、帝国ホテルへの宿泊までも言い当てられた。
 ガハラ神国は不思議な力を操る民で、昔の日本神話の中にあるかのような国だ。

 日本国政府としても、強く断る理由が無く、クルセイリース側が良いのであれば良いとの見解だった。

「ガハラ神国??」

 神国という名は大層な名前だなと思いながらも、日本国がわざわざ紹介するような国。
 情報を持ち帰る事を目的とする調査団に断る理由が無く、会談は実施されることになった。 

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posted by くみちゃん at 23:19| Comment(11) | 小説

2022年04月28日

第127話初めての新世界P5

ミラは窓の外を見た。
 高層階から見下ろす景色は本当に美しい。
 快適な部屋、所々に見られる圧倒的な技術力に身震いする。

「国が……暴走しなければ良いが……」

 最近の軍王ミネートはおかしい。
 昔はもっと部下の言うことを聞く男だという噂があったが、今はあまり人の話を聞かずに突っ走る感がある。

「何が彼を変えたのか……」

 山積する問題に頭を抱えながら、ミラはフカフカのベッドで眠りについた。


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5月も大体週一更新行けそうな予感です。
 
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posted by くみちゃん at 23:18| Comment(1431) | 小説

第127話初めての新世界P4

◆◆◆

夜 帝国ホテル 小会議室

 調査団6名は小会議室を貸し切り、今日の出来事と明日の予定について会話する。

「よし、大丈夫。付近に人の気配はありません」

 クルセイリース大聖王国側の会話は日本国に聞かれてはまずいと判断したミラは周囲を確認した。
 生活調査員(仮)ニースが話し始める。

「正直、この街を見たとき、日本国がとんでもない国力と技術力を有する国である事が理解出来ました」

 ニースの話しにシエドロンがうなずく。

「移動手段1つにしても、極めて効率的で速い。
 今回乗ってきた飛行機、あれは我が飛空艦隊では全く捕らえる事が出来ない」

「つっ!!!」

 飛空艦隊は、クルセイリース大聖王国の軍事的優位を支えてきた部隊。
 そこに籍を置く歴戦の将、シエドロンの言は重い。

「アバドン殿、いたずらに日本国を刺激する事の無いようにお願いしますぞ」

「わ……解っている!!
 技術力が高い事は解った。
 しかし、軍は人間が運用するものだ。
 我が精鋭魔戦騎士団も、歴戦の猛者が多い。
 騎士団のみならず、魔法兵団も、最近は今までの数段上の武力を得た。
 私は魔戦騎士団長の立場として、日本国の武力見ずに、軽々しく負けるかも……などという言を吐くことは出来ない!
 もちろん国力が大きいことは東京の街を見れば理解出来る。
 決して舐めてかかることはない」

 ミラはテタルの方向を向いた。

「テタルさんは日本をどう見ますか?」

 魔法技師テタルに意見を求める。

「日本国は……完全に我が国とは異なる技術体系で国が成り立っています。
 街を高速で走る車、そして電車と呼ばれる大規模高速移動手段……。
 そのどれもが、全く魔力を検知出来ません。
 魔力を効率的に使いすぎて、外に漏れる魔力が無いため検知できないという可能性も考えましたが、そんな事はあの古の魔法帝国でさえ無理でしょう。
 技術体系が全く異なるので、強さの上限が見えません」

 各々が日本国について考察し、意見を交わす。

「明日からこの国をしっかりと見ていきましょう」

 ミラの言に皆同意した。
 会合が終わり、各々が部屋に戻る。


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posted by くみちゃん at 23:16| Comment(12) | 小説