2022年05月29日

第131話世界の防衛線2P1

聖王国大方針会議
 国の大きな舵取りを行う時に行われるクルセイリース大聖王国の重要な会議である。
 聖王子ヤリスラはまだ5歳であるため、母である聖母ラミスも出席していた。
 ○ 聖王女ニース
 ○ 軍王ミネート
 ○ 外務郷サトシル
 ○ 総務郷ワイデス
 その他国の重鎮達がテーブルにつき、後ろに部下達が並んだ。

「これを見ていただきたい」

 各人の前に置かれた石盤に魔力が注入され、淡い青に輝く文字が浮かび上がる。

「つっ!!」

 軍王ミネートによる北西新世界への侵攻計画だった。

「説明いたします。技術革新によって、飛空艦の航続距離が伸びていることはご存じかと思います。
 これにより、本土から北西方の属領タルクリスへの飛空艦隊の派遣が可能となりました。
 同タルクリスの空王基地建設がまもなく完了いたします。
 今まで強力な海流により、到達することが出来なかった北西新世界へ強力な軍を送り届ける事が可能になります。
 すでに一時接触は成功し、記載のとおりシルカーク王国なる国を正式に確認、同国の軍事力は弱く、我が飛空艦隊を派遣すれば鎧袖一触、すぐに攻め落とせるでしょう」

 軍王ミネートが、具体的侵攻計画の説明をしようとした時。

「お待ちください!!」

 聖王女ニースが割って入った。

「北西新世界には強力な国家の共同体が存在します。
 仮にシルカーク王国が弱かったとしても、1国のみで図るべきではありません。
 私は北西世界の1国、日本国に調査団を派遣し、強大な軍事力と技術力を確認しています。 この件はすでにここにいる方々もご存じと思われます。
 広大な領域が広がる北西新世界に軍を送る事は危険です。
 貿易によって国を富ませる方法を模索すべきです」

 王女は日本国を見てきている。
 このまま戦争に突入すれば、国が滅びる。
 必死だった。

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2022年05月22日

第130話世界の防衛線P4


◆◆◆

 クルセイリース大聖王国 聖都セイダー テンジー城

 聖王ジュウジの急死により、一時的に実権を握る事となった聖王子ヤリスラを中心として、国の行く末を決める重要な会議が行われる。

「これより、北西新世界開拓に関する会議を開催します」

 歴史は進む


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 今月中にあと2回更新、頑張ります。
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posted by くみちゃん at 22:37| Comment(1728) | 小説

第130話世界の防衛戦P3


 海上自衛隊第4護衛隊群 海将補 平田 はゆっくりと話し始める。

「失礼ですが、パーパルディア皇国の艦は我が艦隊の動きに付いてくる事が出来ません。 また、敵味方識別装置を持たない者が空を飛ぶと、見方を誤射してしまう可能性があります。
 これは軍事的常識の違いがあるのでご説明しますが、我々の艦隊の対空戦闘において、目視出来る距離というのはすでに2重の防衛網を突破された後の、超至近距離という扱いになります。
 防衛区域を区切った方がお互いの為になるかと」

「ぐっ!!」

 パーパルディア皇国のバイアは沈黙し、シルカーク王国の面々は驚愕する。
 日本国の将の発言、これはシルカーク王国海軍の強さを遙かに凌ぐ、パーパルディア皇国海軍に対し、

(お前たちは弱すぎて、足手まといになるから付いてくるな)

 と言っているに等しい。

 パーパルディア皇国としても、日本国艦隊は研究対象であり、情報収集を行っているため強いことは理解している。

 しかし、どうしても自国の軍事基準をもって考えているため、いまいち強さがどの程度なのかが掴めない。
 未だ、日本国の艦隊をリンクするシステム等は理解の範疇を超えており、意味が解らず、説明してくれる人も当然いない。

 基本的技術力が圧倒的に異なり、瞬間的に多くの情報伝達システムの無い世界では、どうしても相手の強さが的確に読めない部分が多かった。


 先の大戦において、日本国海上自衛隊に対して手も足も出ずに敗退している。
 そしてあの異界の超帝国、グラ・バルカス帝国の圧倒的航空戦力と艦隊でさえ、日本国艦を前に壊滅している。
 この会議の場において、日本国の言はどの国家よりも発言力、そして説得力があった。
 議論が重ねられた結果
1 シルカーク王国王都タカクの防衛は、空はパーパルディア皇国ワイバーンオーバーロ ード竜騎士団部隊を基本とし、陸はシルカーク王国騎士団を主体として陸上自衛隊が支 援を行う。
2 日本国海上自衛隊はタカク南東方向約150km付近のシルカーク王国ヒシー島付近 海域に展開、パーパルディア皇国竜母艦隊は同島東側さらに150km海域に展開する。  パーパルディア皇国は指定された周辺海域のみとし、機動力の勝る日本国艦隊は流動 的運用を行う。
3 ジェット機が運用可能な飛行場が建設された場合は、同担当区における再協議を行う

 概ねこのような内容となった。
 
 準備は進む。


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posted by くみちゃん at 22:35| Comment(16) | 小説