2022年09月13日

第136話古の超兵器P1

クルセイリース大聖王国 聖都セイダー 軍王前会議

 豪華絢爛を体現したかのような白い建築物、上空から見ると十字型に立てられたクルセイリース大聖王国の軍本部。
 同所において軍の最高意思決定を行う軍王前会議が始まろうとしていた。
 各方面の将軍、策士等が集まる軍の最高会議では、各人の前に紙が配られていた。
 それを読む出席者達の顔は曇る。

 事前に根回しは行われていたものの、実際目にする大敗北の詳細報告に衝撃を隠せなかった。
 一人の男が、戦過が書かれた紙を手に取って震え出す。
 震えは徐々に大きくなり、彼は黙っていられずに声を上げた。

「何ですかぁ!!これは!!」

 聖都防衛竜騎士団長セイルート
 彼は額に青筋を浮かべる。
 透き通るような銀髪、背も高く、顔立ちも良い若き竜騎士団長、包み込むような声もあいまって女性ファンも多い。
 そんな彼が悲鳴のような甲高い声で、猛烈な怒りを隠さずに叫んだ。

「敵の対空攻撃に手も足も出ず、1/3もの戦力損失ですと?
 我が竜騎士団のエアカバーを不要と言い放っておきながら、なんたる醜態だ!!
 軍王様、ご説明願いたい!!」

 セイルートの物言いに見かねた軍幹部が割って入る。

「軍王ミネート様に向かって何たる物言いか!竜騎士団が不要と言い放ったのは飛空艦隊司令のターコルイズ殿だ。
 軍王様に詰め寄る事事態が間違っている!!」

「いいや、無関係では無い!!
 私はエアカバーが無いと飛空艦隊がダメージを受けるため、竜母型飛空艦の派遣をするようお伝えしていたはずだ!!
 最終決定権は軍王様にある!」

 会議は紛糾する。
 そんな中、末席から低い声が響く。

「セイルート様、失礼ながら竜騎士団が出て行っても結果は同じだったかと思われます」

 自分に意見する者に怒りがこみ上げた。
 軍外交官の制服を着用した男の発言だった。


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2022年07月23日

第135話文明の衝突3P6


◆◆◆

 この日、セキトメイは基地建物と燃料貯蔵庫、そして飛空艦約40隻を失なった。
 当初100隻あった艦は出撃前に比べて残存戦力30隻まで縮小してしまう。

 飛空艦が上空警戒をしていてこの被害、かつて無い被害の大きさだった。

 クルセイリース大聖王国最前線の兵達は敵のあまりの強さに戦慄する。
 未知なる恐怖が憶測を呼び、日本国は古の魔法帝国ではないかとの憶測すら流れた。


 海上自衛隊第4護衛隊群はクルセイリース大聖王国属領タルクリス、総合基地セキトメイに対し、SSM-1B改等によるミサイル攻撃を実施、セキトメイに大打撃を与える事に成功した。
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posted by くみちゃん at 09:45| Comment(8157) | 小説

第135話文明の衝突3P5


◆◆◆

 自室で睡眠中だったターコルイズは轟音と火炎の赤い光でたたき起こされる事となる。
 敵襲という事は理解出来た。
 すぐに司令本部へ走ったが、猛烈な攻撃で司令本部が眼前で吹き飛んでしまう。

 本部が当直員と共に崩れ落ちたため、的確な被害も現状把握も出来なかったため、指示も出せずにいた。

「被害状況は!!被害はどうなっている!!」

「判明しません!!」

 ターコルイズは、走り回る兵を捕まえて声をかけるが皆自分の任務が忙しく、全体を把握出来る者がいないため、的確な回答が出来る者はいない。

 眼前には明らかに反撃能力を失った燃えさかる基地と、多くの飛空戦艦だった物の残骸が広がる。
 被害は甚大である事は理解出来た。

「ちくしょぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!ちくしょおぉぉぉぉぉっ!!!」

 彼は雄叫びを上げる。

「何故だ!!何故だぁぁぁぁつ!!!」
奴らは水上艦しか持たぬはずなのに……何故だぁぁぁつ!!」

 水上艦では短期間にこの距離まで来ることは絶対に不可能なはずだった。
 そんなに速度が出るはずが無い。

「はっ!!」

 彼は可能性の一つに行き着く。

「まさか……日本国は旧式飛空艦だけではなく、ここまれ飛んで来ることが出来、かつ我が国よりも高性能の飛空艦を持っているのか?」

 彼の脳裏で未知なる国、日本国への恐怖が膨れ上がる。
 心の底から震え上がるほどの恐怖……かつてない恐怖だった。

「これはやはり……国守るために命を落としてはならない!!絶対に報告せねばっ!!
 国が間違った方向に行かぬよう、この意思を折ってはならない!!」

 握りしめた拳から血が滴る。
 彼は国のために命をかけようと誓うのであった。

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posted by くみちゃん at 09:45| Comment(14) | 小説